日時 2021年3月28日(日) 17:00~、skypeにて行いました。
内容 横浜市内の高校教員Nさんによる報告
「初任校最後の日本史の授業計画 ―評価から授業を計画する―」
〇3月例会では、県立高校教員のNさんに、実践報告「初任校最後の日本史の授行計画
―評価から授業を配信計画する―」をして頂きました。
・勤務校の概要について
→→「進学校の最底辺」と報告者が表現するような、大学進学率は高いものの、いわゆる
有名大にいける生徒は限られているという学校である。単位制で自由な選択が出来る一
方、3年時になると履修放棄が学校創設以来常態化している。
・日本史については、2年次の必修で日本史A(近現代史)、2・3年次の選択で日本史B(古代・中世)、3年
次の選択で日本史研究(中世~近代)が行われている。
・報告者は担当科目が決まると、以下のように授業計画を立案する
→→定期試験と授業回数の確認→試験範囲と共通テストの可否を共有→授業で扱うテーマを決定→
授業コンセプトの決定→評価に関わる課題の決定
・その上で今年度の授業についての現在の計画と、具体的な内容(授業コンセプト、 業で取り扱うテーマ
など)の紹介がされた。
→→授業コンセプトは「歴史を動かすのは常に人々である」という点からの「新たな歴史的視点の獲
得」であること、授業でのテーマでは加藤公明氏の「加曽利の犬」実践をアレンジし行うもの、「混
一疆理歴代国都之図」を使用した実践、夏期休暇を利用した日系人の歴史の調べ学習などを行う予定
であること、などが紹介されました。
・なお質疑応答では、報告者に対し評価方法を問う質問、教材の探し方、「歴史を動かすのは常に人々で
ある」が妥当かどうか等の点について議論が交わされました。
〇3月例会では、県立高校教員の奈良橋仁さんに、実践報告「初任校最後の日本史の授
業計画 ―評価から授業を配信計画する―」をして頂きました。報告・議論の要約は以
下の通りです。
・勤務校の概要について
→「進学校の最底辺」と報告者が表現するような、大学進学率は高いものの、いわゆる
有名大にいける生徒は限られているという学校である。単位制で自由な選択が出来る一
方、3年時になると履修放棄が学校創設以来常態化している。
・日本史については、2年次の必修で日本史A(近現代史)、2・3年次の選択で日本史B(
古代・中世)、3年次の選択で日本史研究(中世~近代)が行われている。
・報告者は担当科目が決まると、以下のように授業計画を立案する
→定期試験と授業回数の確認→試験範囲と共通テストの可否を共有→授業で扱うテーマ
を決定→授業コンセプトの決定→評価に関わる課題の決定
・その上で今年度の授業についての現在の計画と、具体的な内容(授業コンセプト、授
業で取り扱うテーマなど)の紹介がされた。
→授業コンセプトは「歴史を動かすのは常に人々である」という点からの「新たな歴史
的視点の獲得」であること、授業でのテーマでは加藤公明氏の「加曽利の犬」実践をア
レンジし行うもの、「混一疆理歴代国都之図」を使用した実践、夏期休暇を利用した日
系人の歴史の調べ学習などを行う予定であること、などが紹介されました。
・なお質疑応答では、報告者に対し評価方法を問う質問、教材の探し方、「歴史を動か
すのは常に人々である」が妥当かどうか等の点について議論が交わされました。
●日時 2021年2月13日(土)
●テーマ 高校教員による「”影の”沖縄戦を巡る授業実践~戦争マラリア編~」
……沖縄戦における波照間島民の疎開先でのマラリア罹患についての授業の実践報告
●報告および質疑応答の概略
1.報告の内容
①実践校の紹介
中学時代にオール2前後の成績の生徒が多く入学してくる学校であり、基礎的な内容の理解に不足があること、そしてそれをふまえてつまずきを取り戻すことに重点を置かれていることが、紹介された。
②報告の位置づけ
課題が多い学校であるからこそ、定期的に公開の教育研究集会が開かれること。その一環として構想された授業だったが、今回はコロナ禍のため、校内での研究授業となったこと。授業進度の関係で、通常の授業ではなく、総合講座で取り扱うこととなったことなどが取り上げられた。
③内容
まず大きなテーマは「なぜ戦争マラリアを扱うのか?」
→沖縄戦や沖縄に関する学習では、沖縄本島や米軍が上陸した慶良間諸島がとなりがち
で、なかなか八重山には焦点があたらない。
→ところが地域差が激しい琉球の中で、八重山には本島からの差別等も存在する。上陸
しなかったとは言え、大きな被害を出していた、八重山には注目する価値がある。
④教材研究の過程について
教材研究では、大江英代氏の本に着目するなどした。その中で「なぜ戦略的価値のない八重山で、疎開をさせる必要があったのか?」に注目することで教材への理解を深めていくことに繋がった。また単純に多忙な教員生活の中で、まとまった教材の研究が出来たこと自体が、久しぶりで新鮮だった。
⑤授業で使用したプリント・スライドの紹介
特にスライドでは、そもそも八重山とはどこかの紹介、マラリアの紹介、戦争マラリアによる島民の3割死亡、ここに至った過程での日本軍の考え、「戦争マラリア」の原因となった「疎開」がスパイ防止のため田とする証言etc……が紹介された。
⑥報告者の授業者の感想・反省
パワーポイントの文字が小さくて読みにくかったこと、ICTの活用を今後も図っていきたいことがあげられていた。また、「疎開」を推し進めた軍人の母体である、陸軍中野学校について深めていく必要性を感じていることがあげられていた。
⑦指導案の紹介
2.質疑応答
・前時までの指導の流れはどうなっているか?
→昭和初期の沖縄、沖縄戦の概要、沖縄戦の戦闘の様子などを学習した。
・なぜ元々からある病気なのに、戦中にマラリアが広がったのか?
→水があるかどうかが問題。疎開先の人々は、元々現地の病気のマラリアをうまく対策
していた。それが戦争による強制疎開でマラリア準備がなかったため大流行した。
・戦争マラリアについてはじめて知った、軍隊が国を守るものであり、住民を守るもの
であるという理解が一般的だが、そこが一致しないのが沖縄戦の特徴ではないか。また
天皇制と「国」が一致しない部分を生徒がどう読み解けるのか、そうした点から生徒の
声はどうだったのか?
→まず国は組織だ、という理解から必要。感想そのものはストレートにしてくれる。た
だ、国は国民を守ってくれないという部分を理解していない。ただ、それでも生徒の
取り組みは良好だった。
・戦争を扱う授業で気を付けることは何か?中立にすべきか?
→遠慮はいらないのでは?子どもたちの感情は引き出すことのために、意見を言ったり
言わなかったりすることが必要。
・また参加者でいままでセンシティブな問題を扱う授業をどのように経験してきたか?
→「歴史は端々としていたが、ジェンダーの授業ではむしろ保守的なところだった。論述
で教師の考えと違う意見を書くと、低い点差がつけられた。」という意見も出た。
・こうした問題に関連して日の丸掲揚・君が代斉唱などは強く行われているのか?
→これについては、私立高校では「べつにしていない」「キリスト教系なので十字架と賛美歌になる」等の意見がでた。
・「もしこの場面で授業をするのであれば、戦病死に着目させる」という意見もあった。
日時 2021年1月17日
内容 公立高校教員による「世界の歴史教科書の紹介」
各国の日本語訳がされている教科書を用いて、その特徴と日本の歴史教科書との比較を行いました。日本のように所謂「詰め込み型」の為の文章が非常に多い内容のものや、資料を用いて子どもたちに考えさせるものなど非常に多数の教科書が紹介されました。日本ではあまり考えられないものとして、国ごとの民族性を考慮して作られているため、表現の仕方がどちらともとれる表現で書かれているものが複数あったことが特徴的でした。以下、報告内容の一部抜粋です。
・報告したものは明石書店「世界の教科書シリーズ」から、報告者が所有しているものを分析したもの。報告者が教科書を
①日本の山川出版社の教科書の様に知識を多く習得させることに主眼を置いた教科書。
②資料を多く用いて分析や史料批判を行うなど歴史解釈をすることに主眼を置いたもの
以上の2種類に分け、分析を行った結果、以下の通りとなった。
①→ロシア、コスタリ
②→スペイン、イギリス、ドイツ、フランス
上記以外でも副読本ともとれるスイスやバルカン半島の教科書は②の分類に含められるのではないかということであった。
各国ごとの特徴としては、ドイツでは大学入試の制度に合わせた内容であるため、知識を細かく問う必要が無いということ、イタリアやロシアは日本の知識を教え込む内容と非常に似ており、これは入試制度でも同様に知識を問うことが問われるものであることが影響しているという。
スイスやバルカン半島の教科書はその地域の民族性の問題もあり、教科書というよりは副読本という扱いで、生徒たちに多様な歴史認識を育成するための内容として資料を多く活用していることがわかる。
スペインでは日本と同じように検定が行われており、少数民族に対する説明が不足している部分もある。元々独裁等で政情が不安定な時代もあった中で、現在は他の欧州諸国と近い内容となっている。
イギリスは中学校教科書ではあるが、章ごとのテーマ設定、テーマに対するディスカッションやアクティビティーが設けられており、各章ごとの問いに対する答えを導くことが出来る設定となっているなど、日本における「歴史総合」のモデルともいえるような内容となっている。また、イギリスに支配された側の歴史を書いているというのも大きな特徴である。
おおまかではありますが、上記の通りです。
各国ごとに特徴があり、その国の情勢も踏まえた内容となっていることに参加者は非常に関心を持って話を聞いていました。日本語訳であることも踏まえてある程度翻訳者の主観が入ってしまうことなどは参加者からも指摘がありましたが、それを踏まえても、教科書を見ることで国ごとの歴史教育の一端を見ることが出来るということに対する意義は非常に大きいと思いますし、報告者も「歴史総合に向けた参考になる」ということを言っていたことからもよくわかります。
教科書が作られるまでの過程が国ごとに違うとはいえ、その国が自分の国をどう見ているのか、日本の教科書との比較を行っていく中で気付くこともあるのではないかということ、こういった実践まではまだ踏み込むことが出来ていないことが今後の課題であるということを実践者も発言しており、これからの実践が期待されます。
次回第34回Youth Salonは2月13日(土)17時~19時で高校教員が社会科の選択授業で沖縄戦における「戦争マラリア」を扱った実践報告をしてもらう予定です。次回も報告はSkypeを用いて行われる予定です。皆さん、奮ってご参加ください。
2020年12月26日(土) 17:00~、skypeにて行いました。
報告 高校教員による「「オンライン修学旅行」での平和学習について」
内容は、私立高校教員による「オンライン長崎修学旅行の取り組み」という実践報告でした。通常通り、①自己紹介+近況報告 ②レポートの報告 ③質疑応答という流れで行いました。
会の概要は下記の通りです。なお、学校が特定できる情報も含まれているので、二次利用等を希望される方は、お手数をおかけしますが、必ずご相談下さい。
1.報告の概要
・発端はコロナの中、35年続く長崎修学旅行、どうしていくかが学校で問題になったこと
→最終的には批判も大きかったが、校長の上意下達でオンライン実施が決定。
→ただし決定は8月末。9月に実施のため、校内の修学旅行の担当者だった報告者も奔走
・内容としては、まず修学旅行の事前学習で学校地(実践校は校地が複数ある)をつないで。事前学習実施。
→事前学習は4回①オリエンテーション②現地の地理・歴史③被爆証言、原爆資料館④
原爆遺跡プレゼン大会
→この中で極めてICTが貧弱だった、実践校にルーターが入る。ただしインフラ面の貧
弱さは解消されなかった。
・また事前学習で力を入れたのはプレゼン大会
→発表でも2校地をつなぎ、スクリーンに報告を写しながら発表を行った
・この中でオンラインでの事前学習のメリット・デメリットを考える
→メリットは合同での学習会、集会をやりやすいことや、情報機器教育の一環となること
→デメリットとしては準備に非常な手間がかかり、専門的な教員の負担増や、業者を挟
むことによる負担増が避けられないこと
※将来的にはさらに学校間を繋いだ学習もできるのではとの手応えがあった
・オンライン修学旅行の当日は語り部の森口さんの講話を「ミーティングプラザ」を用
いて実施するなどした。また教員らを派遣し、「YouTube
Live」で長崎の史跡を巡った。
・それらを踏まえて、例年の長崎修学旅行でも行っている、平和に向けてのの50字メッ
セージを各生徒が作成して、終了した。
・オンライン修学旅行についての振り返りとしては、長崎の方から姿が見えないことが
懸念事項であったり、「YouTube Live」が止まったことなども反省点。
→一方で、生徒の声などを耳にしても、感触は悪くない。オンラインでの学習は増えて
いくなかで、反省点を活かしていきたいとのことだった。
2.質疑応答
Q.実施についてどのような批判があったのか?
A.そこまでして、やるべきという強い意見があったわけではないことや、実際にいかないと意味が
ないという生徒の声もあったこと。また上意下達の方法への反発があったこと。
Q.長崎でカメラをとったのは全部教員だったのか?
A.全部教員だった。
Q.(追質問として)複数の学校でローカルテレビ局が入ってやるという可能性も探れるのではないか?
A.テレビ局主導のオンライン修学旅行としてテレビ朝日の例もあり、可能性は感じるが、設置者の
壁・学校ごとの雰囲気の違いなどから、高校での地域の連携には困難さがある。教員主導の「上から」よりも生徒主導の「下から」であれば、少しは可能性があるのではないか。
Q.オンライン修学旅行を生徒の内心はどう感じていたか?
A.概ね良好だと感じている。理由としては実際の碑めぐりなどが入ったのが大きかったのと思う。
また「娯楽旅行の中の平和学習」ではなく「修学旅行=平和学習」としたのがよかった気もする。
といった内容でした。12月ということもあり、運営部でもいないメンバーがいるなど、若干人数は少なかったですが、オンラインでの修学旅行という今年ならではの話を伺えたのはよかったと思います。私個人としては、GIGAスクール構想など、今後オンライン/ICTでの学習を行う(行わされる?)なかで示唆的なものだったかと思います。
日時: 2020年11月28日(土) 17:00~ skypeにて行います。
内容: 高校2年生・現代社会での実践報告
「生徒の多様性・創造力を養う問題とその評価方法」
今年度から教壇に立ったばかりの新人教員による授業実践報告です。
なお報告者からは以下のコメントをいただいています。
「2学期始めに生徒からのアンケートをもとに多様性、創造力を養う現代社会における課題を盛り込んだ授業作りを行いました。アンケート授業内容、評価方法・試験、また、私の授業全体について報告したいと思います。皆様には、
1、生徒が多様性、創造力のもてる授業作りになっているかどうか
2、評価方法、またそれにかかるための授業は適正であったか
3 現代社会の授業全体
について議論、助言していただければと思います。当日はよろしくお願い致します。」
とのことです。
実りある報告になるかと思います。奮ってご参加下さい。
日時 2020年10月25日(日)17:00よりskypeにて
内容 ①学生による「教育実習に向けての授業案の検討」
②教員による「板書での授業の組み立て方」
*初めての方、学生の方にも入り込みやすい内容になっています。来年教育実習を控えて
いる方、教員になったはいいが、どういう授業を配信していくか迷っている方などにオ
ススメです。奮ってご参加下さい。
*当日の参加などでも大丈夫です。よろしくお願いします
*なおskypeを利用しますので、新規に参加を希望される方はyouthsalon.coy@gmail.comまで
ご連絡下さい。。
日時 2020年9月21日(月・祝)17:00より skypeを使用して行います。
内容 高校教員による「高校日本史の大学入試共通テスト分析と提案」
本年度より実施される、大学入試共通テストに関するテーマです。高校教員の方(及
び目指している方)は特に重要な内容かと思います。
忙しい中だと思いますが、奮ってご参加下さい。
なおskypeを利用しますので、新規に参加を希望される方はyouthsalon.coy@gmail.comまでご連絡下さい。
2020年6月28日 webで開催
【内容】 臨時休校明け頃のオンライン対応について
比較的取り組みが進んでいる私立高校教員による簡単な口頭報告を頂いた後、質疑応答を行い、その後各校の取り組みなどの情報交換を行いました。詳細は以下の通りです。
①某私立中高の取り組みの口頭報告
・この学校ではBYOD(bring you our device)に高等部が3年前から実施していたため、今回の新型コロ
ナでのオンライン活用はそれをベースに中学にも拡大することとなった。有効活用されていない部分あ
ったが、この時期に活用が進んだ。
・報告者が所属する中学部ではオンラインでやりとりをする体制作りの上で「google classroom」が使用された。ただしその際教科・科目別のclassroomでなく、学年毎のクラスルームが1個ずつとなった。そのため煩雑なのでトピック機能の活用が図られた。
・教科指導では報告者が担当する中学社会歴史分野で、「google classroom」を用いて「始皇帝を評価する」というテーマの授業の様子が報じられた。
・ただし学校としては「classroom」は、今後有効活用されなくなっていく雰囲気になっている。
②①の口頭報告に対する質疑抜粋
・オンライン授業の出欠席はどうしているか。
・比較的ICTの利活用が進んでいる学校なのにもかかわらず、学校としては「classroom」
は、今後有効活用されなくなっていく雰囲気になっているのはなぜか。
・オンラインでの学習指導をどう考えているか?
といった質問が出され、それに対して種々の解答がありました。
③各校・各個人の取り組みの様子
・(県立高校)「県のガイドラインに従って登校を既に始めている。6月の1週目はHRのみ、2週目から奇数
偶数で分散登校。今週は全員登校。授業は2時間ずつ行う。」
・(私立中高)「私立だが県立高校に足並みをそろえる方針。1週目はHR、2週目から4週目で奇数偶数の分
散登校を5回、今週は毎日分散登校で来週から通常授業(3時間×40分)。学校のコロナ対策としては消毒
を徹底と言うよりもサーマルカメラとの組み合わせで行っている。」
・(私立中高)「まだ授業はしておらず明日から出席番号前後半での分散授業開始。授業は
「google classroom」で出した課題の復習を含めて開始。4週間続けていき、8月の頭からテストになる。部活動は7/6から再開(当初は1時間×週2回で実施する)」
・(私立高校)「新型コロナ対応が遅れに遅れたが、ようやく「google classroom」を少しずつ始めた。た
だし、コロナ期間の評価をめぐって学内が紛糾している。」
・(私立中高)「非常勤の立場だったが、担当教員との連絡は細かくやれて、そこは問題無かった。ただし、
休校・再開などの連絡は生徒と同じタイミングでしか来ていなかった。また「google classroom」の
使い方などの説明が全くなく、実際にやりながら覚えていくしかなかった。」
★ 少し時間がたっているため、また状況が変わっているところもあるかと思いますが、当日はこんな内
容でした。ただ、「with コロナの時代の新たな学び」といったものが意識されつつある一方、私立学校
といえどもそうしたところに踏み込んだ先進的なところまでは行っていないというのが見えてきたかと
思います。
なお次回はまだ未定ですが、8月中にオンラインで実施する予定で調整中です。また今回はskypeで実
施しましたが、実施方法も検討中です。
日時 2020年5月23日(土) 17時~19時
コロナウィルスの影響もあり、グループLINEを用いたオンラインでの例会となりました。
参加者数は途中参加・退室も含めて9名となりました。
今回は休校期間中の各校の対応についてYさんの報告をきっかけにした交流が主となりました。
1.Yさん「休校期間中のオンラインを通じた教育の紹介と展望」内容から一部抜粋
〇「スタディサプリ」「G suite」「Google ClassRoom」の活用。
→勤務校に「google educator group」(google教育者グループ)に参加している教員がおり、旗振り役になる。大きな混乱もなく、オンラインでの授業、HR、業務(Google ClassRoomやGoogle meetを用いた打ち合わせ等)が導入される。
→上記の実現には労働組合が4月1日から行ってきた団体交渉による成果も大きい。
〇授業について
①スタディサプリの動画を見る
②確認プリントを解く(提出義務なし)
③「G suite」内の「google フォーム」を用いた確認テストを解く
④確認テストを「google フォーム」の自動採点で機械的に採点
⑤「google フォーム」の採点の微修正を行い、確定した点数を 「google classroom」で通知
という極々一般的なもの。これを1週間で行うことに。
→意識していることは新型コロナウイルスが流行するなかで、こちらは「やってもらう」立場だということ
〇「アフターコロナの学び」
文科省の「GIGAスクール」という部局の動画で、教育現場のICT化と今後の教育の在り方を論じており、そこで述べられているのは「個別最適化された学び」である。
ICTを生かした「アクティブ・ラーニング」
というイメージを文科省は持っている。
→こういった教育は「ブレンディッド・ラーニング」と呼ばれているものと同じであり、これは入試対応の為の授業の推進にしかならないのではないか?
→「個別最適化された学び」そのものを否定するわけではないが、これからの時代の教員に求められるスキルが大きく変化する可能性があり、それに如何に対応していくかが必要となる。
2.全体交流「コロナの影響でウチはこうなってます!」
基本的にはYさんの報告を主に話が進められました。
以下、主に議論になった内容をQ&Aでまとめました。
Q、課題等の配布はどうしているか?
・全員に郵送
・Google ClassRoomでの配信
Q、生徒の登校は?
・登校日を設定している
・登校は一切していないが、Google meetを用いた面談やHRを行っている。
Q、授業の取り扱いは?
・未定
・オンラインで実施
・Google ClassRoomを用いた課題を用いる予定
Q、生徒のオンライン環境に対する課題は?
・家庭によっては課題を郵送する等の対応をしている。
・Wi-Fiの環境が整っていない家庭は、通信料の問題も出る可能性もある。
Q、教員の出勤体制については?
・基本的に全員在宅勤務(管理職を除く)
・いくつかのグループに分けて、数日ごとに出勤
・在宅か出勤かを選ぶことが出来る。
今回はオンラインということもあり、2時間という普段より短い時間設定の中で議論を行っていきましたが、あっという間に時間が過ぎ去っていくほど、充実した議論が出来たのではないかと思います。6月から各校で教育活動が再開されることになっていますが、再開された後、それぞれの学校でどういった対応が取られていくのか、オンライン環境が今後どう活用されていくのか、次回以降の例会で更に議論を深めていきたいと思います。
次回Youth Salonは6月中にオンラインで再び実施する予定ですが、現状日程は未定となっています。