2018年度 湘南支部

2019年3月 湘南支部例会の報告

2019年3月29日  大和シリウスにて


OKさん「教員の校外における活動・学びについて」(大学院生)
 大学での学びを機に、校外での学びが教員の授業への奥行きや幅を広げているのではないかというOさん自身の課題意識を感じられた報告でした。Oさんはゼミ合宿で、地域と繋がり教材にされている実践者と出会いそれまで考えていた研究テーマを今回の報告の内容に変えたそうです。
 現場では「教科書に書いてあることを、いかに効率的に教えるか」が職務と考えているような教員が多くなっているように感じます。そのような中で、子どもの学びと教師の学びは不可分であるという思いが感じられる今回のような研究は貴重!アンケートも含め研究に必要なデータが得られるような情報収集をどのように行うか話し合われました。

ITさん「くずし字実践」(県立高校)
 くずし字と平仮名の違いは?いつからいつまでくずし字は使われたの?同じ「あ」でもたくさんの「あ」がくずし字にはありその法則性は?など報告を伺いながら、次から次へと疑問が湧きました。

 大人でも関心が高まる、くずし字。子どもにとっても魅力的な教材であることは、間違いありません。江戸時代には多様な仮名が使われていたのに、明治になり、今の仮名になったという経緯など、とても勉強になりました。もっともっと知りたい「くずし字」の世界。追試をしてみたいです。

 多様化しバージョンアップした報告が湘南支部で様々な方からされたら支部活動として面白いなぁと思いました。

次回の湘南支部例会は、5月17日(金)18:30〜 大和シリウスです。
報告は…
Kさん(神奈川県立高校)
地理A実践報告 「儒教からみる中国と韓国の教え」
地理で中国地域を勉強していて、「儒教って何?」という生徒の問いから儒教を使った授業に挑戦。その時の失敗談を報告します。

Hさん(神奈川県立高校)
世界史B「高校生と性暴力について考える」
戦時下の様々な被害の中で日本軍『慰安婦』に焦点をあて実態を確認、そのような被害なぜおこったのか、現在の性暴力とつなげて考えました。

1月 湘南支部例会の報告

2019年1月18日の湘南支部例会

N.H.さんによる、主に3つの授業実践を柱として報告と議論がなされました。
 「ドラキュラ伯爵」寸劇「ふうけん社会って何?」「竹島をどのような島にしたいか」
 他にも「金髪について考える授業」やクロスワード・パズル教材の紹介がありました。
 
 中学校・高校教員としてのライフストーリーを語られ、「生徒が興味をもつ授業」をおこなうための方法をあますところなく紹介してくださりました。
 Nさん「授業の批判大歓迎」ということで、例会初参加の方々からも授業への率直な感想がいくつも出され、盛り上がりました。
「突き抜けた授業」の先に、生徒が一体何を学んでいるのか、を後になって考えさせてくれる報告でした。
 初参加の方々もいらっしゃり、15名の参加でした。
 例会後のアフターも美味しいお店で終電間際まで盛り上がりました。
 

2018年9月(第12回)湘南支部例会の報告

 

 1、2018年9月21日の湘南支部例会報告

藤沢の小学校4年生「昔から今へと続く片瀬こま」実践でした。

 

<単元の流れ>

 ①藤沢市に昔から今に残る、そして伝わるものや場所について話し合う

②こま回し体験

③片瀬こまについて知ろう

④作り手の熊野さんの工房へ行く

⑤熊野さんのこだわりを皆で共有する

⑥グループで調べ学習

⑦調べたことを発表しこれからの片瀬こまについて考える

 

楽しいこま遊びを単元のはじめに入れる事で子どもたちの意欲がグッと高まっていく様子を感じました。その上でこまを愛する人たちとどんどん出会わせる…。こまを大切に思い未来へ繋げていきたいという生き方を感じて欲しいと教材化されたそうです。

単元が終わってもケンカごまの遊びに夢中になった子どもたち。保護者の方々からも4年生の思い出といったら「片瀬こま」ね、と今でも声をかけてもらえるそうです。例会では「なぜ子どもたちが、どんどん学びに引き込まれていったのか」や「体験や人と出会わせることの大切さ」、「片瀬の漁師と奄美大島のつながり(片瀬こまの原料は椿だそうです)」など幅広く議論されました。16名の参加でした。

 

2、今後の支部の予定

①11月例会はフィールドワーク  チラシを添付します

「旧毒ガス工場のあった平塚を歩く」

11月23日(金)祝日  9:50 平塚駅東口改札集合  講師:北宏一郎さん

申込は  kanarekisyonan@gmail.com(神奈川歴教協湘南支部)  まで

 

②1月例会

遊び心たっぷりのワークシートを駆使する西脇さん(高校)の授業実践報告。授業を受けている生徒のつもりで、みんなで楽しみたいと思っています。日は今のところ1月18日(金)か1月25日(金)の予定。場所はいつもと違う大和駅から徒歩3分の大和市シリウスの会議室をこれから予約します。と言っても3ヶ月前からの予約なので確定次第またお知らせしま〜す。

 

どちらも、ご参加お待ちしています。

2018年7月(第11回)湘南支部例会の報告

 7月例会は、

2018年7月20日(金)19:00〜 藤沢市市民活動推進センター会議室 JR藤沢駅北口から徒歩8分)で行われました。 

内容は、「公開します 私の授業プランづくり」

 学期末の集まりなどがある中、10人の参加でした。 思い思いに、自身の授業プランを書いたノートやプリント、生徒のノートを持ち寄りました。

 

生徒たちの関心をつかむため、授業で火おこしさせたというお話、

沖縄修学旅行に向けての調べ学習プリント、

ゲーム性満載のプリント、

今の課題にグッと切り込んだ問いから始まる授業の紹介。

また授業プランをコンパクトにまとめ持ち歩いている方、

生徒にイメージを脹ませた上で、調べさせようという取り組み…。

 

初任の方が持参されたプリントの出来ばえを「このプリントだったら自分はそのまま使い

たい」という感想もあり、言われた方の笑顔は最高でした。

教員会議を終えてから駆けつけてくれた若手も登場。

そして藤沢の小学校にお勤めの方が神奈川のHPを見て初参加。みんなで大喜びでした。

 

終わりの時間はちょっと遅くなりましたが、いつもの中華屋さんでの懇親会も盛り上がり充実した例会でした。

 

 

2018年5月(第10回)湘南支部例会の報告

2018年5月25日(金)

 今回のテーマは「みんなの授業開き」でした。持ち寄りで10分ずつ6人がそれぞれ10分程度報告、後、議論、感想を話し合いました。

 

1本目:公立高校新採用2年目Iさんの報告。日本史の導入部分で絵画資料を使い、まず初めに生徒たちから声を上げさせたいという意識が伝わる報告でした。

 

2本目:院生であり公立高校講師を今年度からされているYさんの授業びらき報告。「あなたは『自国の歴史の不都合なところ』を学ぶ必要があると思いますか」と最初の授業で語りかけます。最初の出会いは「教師が理想を語る」というのが高校時代の先生の教えとお話しをしてくださいました。

 

3本目:神奈川歴教協総会後のユースサロンでも発表された院生1年目Oさんの模擬授業報告。我が事として災害を考えて欲しいという思いを大切にしながらどのようにしたら日本史の授業として内容が深まるのか議論されました。

 

4本目:私学高校のKさんは歴史を学ぶ意味を「食べられるキノコ」を例に上げて考えさせたそうです。後に感想を出し合った際、初任の方から1番印象に残ったと感想がありました。

 

5本目:公立高校Nさんは、ゲーム性に飛んだ楽しい工夫を教えてくださいます。今回も歴史上の人物の容姿を表す文章から似顔絵を書かせるなど、沢山のアイディアが詰まったプリントを持参されました。

 

6本目:公立高校のMさんは新聞記事から現代社会の課題に迫ります。議論が分かれるような内容を読ませ、生徒たちが内容を読み取れるよう丁寧にプリントで確認し、最後に自分の考えを文章で表現させます。教科書に書いてある時に無味乾燥な内容を、我が事として考えさせたいという取り組みでした。

 

参加者は11人。退職者、現役、新採用、院生というバラエティー豊かなメンバーで楽しく学ぶことが出来ました。高校在籍の比率が高く、何とか小・中学校の先生方と繋がりたいと思っています。

 

 次回は、授業プランノートを見せ合う会を考えています。どんな風に授業準備をしているのか、板書例はどのように作っているのか、実際に生徒が書いたノートはなどざっくばらんに持ち寄ります。誰よりも杜撰な授業プランノートを私も持参予定。今から穴があったら入りたい気持ちです。新しい学習指導要領について学ぼうという声も上がっています。

 

 

湘南例会
湘南支部1月例会の詳細が分かります。
湘南例会チラシ(完成).pdf
PDFファイル 1.5 MB